※イメージ画像です。
土砂災害や落石予測にも使えるのでは...
【従来より安価で信頼性が高い地下構造のマッピングを、既存の手法より10倍も速く提供可能に】
Gigazineの伝えるところによりますと、量子物理学の原理を用いて微小重力の変動を検出する「量子重力勾配センサー(量子重力グラディオメーター)」の屋外実験に、イギリス・バーミンガム大学の研究者らが成功、学術誌のNatureに発表した論文で報告した、とのことです。
詳細は記事で読んで頂ければと思いますが、測定においては周辺の環境から生じるノイズが課題となるそうですが、UK National Quantum Technology Hub in Sensors and Timingの研究チームが振動やその他の環境的問題を克服する量子重力勾配センサーを開発して、今回の成功につながった、とのことです。
記事によると、この量子重力勾配センサーとは、記事よりその説明を引用させて頂くと、
複数の原子を落とした際に生じる重力場の引っ張り強さの微妙な変化を測定する、量子物理学の原理に基づいた重力センサーです。測定対象となるオブジェクトの大きさや密度に応じて検出される引っ張り強さも大きくなるため、地下に埋もれていて目には見えない構造物をマッピングすることが可能
なのだそうです。
バーミンガム大学の研究チームによると、量子重力勾配センサーの開発によって
・鉄道や建物、道路などの建設プロジェクトにおけるコスト削減と期間短縮。
・火山噴火をはじめとする自然現象の予測精度の向上。
・地下に隠れている天然資源や人工的な構造物の発見。
・貴重な遺物にダメージを与えない考古学的な調査。
という改善が期待できる、と記事は続けています。
【空洞とかも測れる??】
なんだか、量子力学とか絡んでる科学って、めちゃくちゃお金かかりそうなイメージです。
記事では従来より安価で、とか言ってますが、大元の価格が桁外れ的な感じのイメージしか浮かばないですね。
山が多い日本にあっては、地中に埋もれている巨石や空洞などが高い精度で解ると、落石とか土砂災害とかの予測に使えそうなので、とても興味深い内容だと思うのですが、お値段によりけりという感じが...
実際の使用結果に期待ですね。
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