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- Photo credit: Mike Kniec on VisualHunt
※イメージ画像です。
そんな便利な素材があるとは。
【素材により一長一短の課題あり】
fabcrossの伝えるところによりますと、アメリカのドレクセル大学の研究チームが、コンクリートに相変化材料「PCM(phase change material)」を導入することによって、温度が氷点下に近づくとコンクリート自体を自発的に暖めて、表面上の雪や氷を溶かすことのできるコンクリートスラブを製作することに成功した、とのことです。
詳細は記事をご覧頂ければよいかと思いますが、原理的には、
PCMとして凝固温度約5.6℃の液体パラフィンをコンクリートに混合し、液体から固体になる際に発生する凝固熱を利用する
と説明されています。
さらに、大学キャンパスに設置した実環境試験によって、気温が氷点下になってもコンクリートの表面温度を5.5〜12.8℃に最大10時間維持できることを確認した、と記事は続けています。
今後、発熱時間を長くして融解機能を向上する研究を継続する予定だ、と記事は結んでいます。
【もう一踏ん張りの開発が必要かも】
氷点下に近づくと発熱するとか、なんて便利な素材なんでしょう。
これが実用化されれば、ちょっとした積雪なら屋根の上の雪下ろしが不要になるかも、ですね。
道路には厳しそうですが。
相変化材料って、ほかにもあるんでしょうか?続報に期待したいところです。
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