おしゃれなヒゲとニヒルに笑ったような、ちょっと怖いマスクで象徴されるハクティビズム集団 アノニマス。
ときおり、自由なインターネット活動を阻害するような団体にサイバー攻撃をして話題になっていますが、そんな彼らが、災害時にインフラや通信事業者が破綻しても使える”無線P2Pシステム”とも言えるシステムを開発中なんだそうです。
Wired.jpの伝えるところによりますと、もとは政府のネット検閲を避け、内戦下や貧困層でも使えるようにするために作られているようですが、その仕様から災害時にも非常に有用だ、と記されています。
Air Chatと呼ばれるこのシステム、コンピューター間で通信を行い、データ共有に利用できる、無線を用いたネットワーキングシステムだそうです。
どんなことが可能かというと、記事からいくつか取り上げてみると、
・行われる通信は暗号化することができる
・ユーザーはトラフィックをプロキシやTorネットワーク(オープンソースの匿名通信システム)を通過させて、匿名性を確保することもできる。
・ごくわずかでも共有されている接続があれば、インターネットに接続してTwitterやニュースをチェックすることができる。
ネット回線の代わりに無線を使ってP2Pを実現する、というものなので、災害時に通信インフラが破綻したような場合、土砂災害で集落が孤立してしまったような場合でも通信が出来そうです。
詳細は記事を読んでいただければよいかと思いますが、現状では普通のユーザーが利用できるツールからはまだほど遠いが、検証を重ねて、公の場で、関心と支援を集めようとしている、と記事は綴っています。
通信をするための色んな回線やツールの選択肢を増やしておくというのは、重要ですね。
Blue toothなんかの技術もどんどん進化しているので、それの数珠つなぎ的な技術が可能になれば、スマホ全盛のこのご時世、先のairchatみたいな通信方法が確立するかもしれません。
元が元だけにちょっとアレな感じ(どれやねん^^;)ですが、なかなか興味深いです。
とりあえず、動画が公開されていたので、貼ってみました。
Airchat from #lulzlabs on Vimeo.
【関連記事】
うまく機能すればいいですが...ネット上のビッグデータと気象データを組み合わせたシステム開発 総務省
【公募】国土交通省と内閣府が防災アプリを一般募集、領土表示には注意が必要
通信する事故防止ジャケット...Ducatiのバイクにエアバック作動センサー搭載
災害時に役立ちそう...スマホ等通信回線混雑回避の新技術『pCell』を開発、スティーブ・パールマン
Follow @norimenKF