サイエンス・ポータルの伝えるところによりますと、光合成に欠かせない葉緑素を、植物が害虫から身を守るためにも活用している意外な事実がわかった、らしい。
記事によりますと、昆虫が葉を食べた時、植物の酵素クロロフィラーゼが作用して葉緑素のクロロフィルからクロロフィリドを作りだして、昆虫の死亡率を高めたり、成長を抑えたりすることを、北海道大学低温科学研究所の田中亮一准教授と胡学運(ふ しゅえゆん)研究員、日本曹達株式会社小田原研究所の牧田悟研究員らが突き止め、京都大学とスイス・チューリッヒ大学との共同研究で、1月12日付の米植物学会誌Plant Physiologyオンライン版に発表した、とのことです。
詳細は記事を読んで頂ければよいかと思いますが、一部引用させていただくと、
植物は多様な方法で昆虫から身を守っている。そのひとつが、虫に有害な化合物を細胞内に蓄積する方法だが、有害な物質の蓄積は植物自身にも危険で、もろ刃の剣といえる。そこで、植物は不活性型の化合物を蓄積し、昆虫によって食べられた時に、瞬時にこの化合物を活性化し、これを食べた昆虫の生育を阻害するという防御方法も獲得してきた。化合物と活性化酵素の2つの成分によって成り立っているため、2成分防御系と呼ばれる。植物に多い葉緑素とクロロフィラーゼが典型的な2成分防御系であることが今回わかった。
ということらしい。
昔ありましたよね、2種類のガムを噛んだら別の味になるガム...そんな感じですか?
これによって、幼虫が栄養を吸収できないようにしちゃう、ってことらしい。すごいな。
効果を弱めたら、人間でもダイエットに効くかしら...^^;。
植物は、虫が歯をかじる音を聴いて防御成分を出すとか、植物同士で通信して災害を事前に察知するとか、色々特殊な能力があるようですが、賢い生き物ですね。
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『植物に知能はあるか?』というコラムが面白い。
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