本日2016年2月26日(金)、堺商工会議所で開催されました、『購入型クラウド・ファンディング活用セミナー+相談会・交流会』に参加してきました。
講師は、地域密着型クラウドファンディングのFAAVOとサイバーエージェント社運営のMakuakeの2名。
【クラウドファンディングとは】
まずはクラウドファンディングとは、なんぞや?というところですが、
クラウド(群衆)+ファンディング(資金調達)
という意味。
クラウドは、ネットのクラウドサービスのクラウドではなく、群衆の意味のクラウドだったんですね。^^;
要するにネットを通じて自分のアイデアを形にすべく、広くアピールしてネット民から出資を募るサービス、なわけです。
主に3つのスタイルがあるらしい。
これについては、Money Tipsというサイトが詳しく説明されてたので、引用させて頂きます。
1.寄付型
社会的な問題の解決などの取り組むNPOや個人に対して、資金提供するタイプです。
金銭的なリターンはありませんが、社会的な貢献活動の1つとして、資金提供を通して参加していくものです。
例えば、震災復興に関して活動する方への寄付などがあります。
だそうで、寄付という形をとるので、限定的なんだそうです。
だいたい支援額の10%を寄付するんだとか。
2.購入型
今回のセミナーの講師所属の2つの団体もこのパターン。一番よく活用されるパターンだとか。
ビジネスやプロジェクトなどに資金を提供するタイプで、金銭的なリターンはありませんが、商品やサービスのリターンが受けられるものです。
例えば、農園を作りたい人が資金を集め、その農園で収穫した野菜の一部を資金提供した人へ渡します。
出資に対してお返しするのは、サービスであったり、命名権などの権利、制作物など。
小さなプロジェクトや地域振興などのプロジェクトにも使える。
3.投資型
大きなプロジェクト(メガソーラーなど)などに向いてるもので、出資に対してお金で返す、イメージだそうです。(引用元のMoney Tipsによるともっと複雑なようですが...)
【資金調達以外のメリットも!】
クラウドファンディングと聞くと、新商品開発や世にないものを作りたいなどの資金調達を主にイメージしますが、資金調達以外の効能が色々あるようです。
(実は筆者はこの部分を知りたくてセミナーに参加しました^^;。)
Makuakeの講師がおっしゃってたのがまとまっていたので、そのまま使わせて頂くと、
1.PR・プロモーション
2.テストマーケティング
3.顧客獲得
4.実績作り
どちらの講師も同じことをおっしゃってましたが、
●本商品化の前にどれくらいの反応があるのか、見たい。
●うちはこんなことが出来る技術があるよ、とPRできる。
●ひとつ製品を作ってみて資金が集まったら、出資者に提供して先行使用してもらったりできる。
●未来のお客さんを獲得するなどが可能になる。
というわけです。
さらに、上記2団体では団体が潰れない限り、一度登録したプロジェクトは、ずっとWeb上に残ったままになるので、希望出資額に達したりすると、実績としてアピールできる、という側面があるんだとか。
あと、金融機関との融資の交渉などで、融資に難色を示される場合でも、こういった実績があると割りと交渉が有利に進められる、というのもあるそうです。
そして、現在、クラウドファンディングは世界中で話題となっており(yahoo検索で700件、市場規模は2015年 283.7億円)、プロジェクトをアップすればかなりの話題性を生むことが見込まれます。
そこから逆に融資を申し出る金融機関などもあるんだとか。
【もちろんデメリットもある!】
デメリットというか、これは起案者のモラルやリテラシーの問題だと思いますが、資金調達しようとしてるサービスなり、製品なり、プロジェクトが法に抵触してないか、事前の調査をしっかりしておかないと、ネットで炎上、ということもあるようです。
【クラウドファンディングの大まかな手順】
面談⇒プロジェクトシート作成⇒審査⇒Webページ公開⇒スタート
という感じのようです。
プロジェクトシート(企画案みたいなもんですね。)作成時に、あれこれ手直しは必要なようですが、一度審査に失敗したから、もうそのプロジェクトは再申請できない、のではなく、手直してして持ってきてね、という対応はしてもらえるようです。
上記2団体に関しては、目標額、募集期間等を設定して、それを達成すれば集まった出資金から手数料を差し引いた出資金をゲットできる仕組みのようです。
期間内に目標額に達しなければ、不成立として、出資金を一切受けられないAll or Nothing型と、目標額に達しなくても集まった出資金を出してもらえるAll In型というのがあるそうで、FAAVOは、All or Nothing型だそうです。
確か、FAAVOは不成立の場合の金銭的負担はない、と言ってたような...(詳細は同団体に確認してください^^;)
【クラウドファンディングを成功させる秘訣】
1.巻き込む
これはどちらの団体の方もおっしゃってましたが、クラウドファンディングの真髄は、”巻き込む”ことにあるらしく、いろんな人を巻き込むことを前提に設計しないとなかなか成立しない、ようです。
Makuakeのデータによると、
『スタートから24時間以内に目標額の30%を集めてる人が、目標額達成する確率が80%』
なんだそうです。
2.お願いする
スタート時、ゼロが続くとなかなか後の出資も延びないので、事前の根回しが重要なようです。
つまり、スタートの前段階で、こんなことをするからお願い!出資して!と知人・友人・縁者に根回ししておくことが重要なんだとか...
こんな表現もされてました。
『お願いしまくれる人がクラウドファンディングに向いてる人』
なるほどね^^;。
3.SNSは必須
より多くの人にプロジェクトをやってることを伝えるためには、Twitter、Facebook、InstagramなどのSNS利用はほぼ必須のようです。
しかも、期間中は、更新し続けないと、どうしても中だるみになるので、継続して毎日アピールすることが重要なんだとか。
ま、この当たりはWebマーケティングでは当然のことでしょうね。
4.お得感を出そう
プロジェクトの設計には、限定感があり、かつお得感を出すと集まりやすいそうです。
確かに...
5.チームでやろう
このクラウドファンディングは、意外と労力がいるようで、ひとりでやると結構キツいらしいので、出来ればチームで作業を分担しもってやったほうがいいらしいです。
【セミナーを聞いてみて...】
セミナーに、実際にクラウドファンディングを利用されて、目標額達成した方が体験談を語っておられ、その方もおっしゃってましたが、資金調達のスタイルが変わるだけで、ベースになっている商いの基本は同じなので、こういうサービスの審査に通ったから自動的に資金が集まりやすくなるわけではない、ということですね。
クラウドファンディングでも、やはり地道な営業活動は必要なわけで、ただ副産物と言いますか、うまく転がりはじめると、ついてくるモノはかなりの威力を持っている、と思われます。
参加されてた受講者が意外と年齢層が高かったのも印象的でした。もっと若い人が聞いたほうがいいと思うんだけど...^^;
いろんな団体がすでに日本にもあり、団体ごとで持ってる強みに特徴があるようなので、ご興味のある方はあれこれ調べてみてはどうでしょ?
とてもいい勉强をさせて頂きました。m(__)m
講師の皆様、お疲れ様でした。
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